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**Diary**

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病理の結果



病理の結果


平成15年7月29日

朝、脳のCTレントゲン。歩いて、1階のCT室まで行く。イガ丸はまた、何かイヤなことをされると察知して点滴台を振り回し、走って逃げていこうとする。大変だ。でも、密かに(イガ丸走れるんじゃん。すご~い!!)と感動した私…。

CTは時間が短いといえども、3歳のイガ丸にとっては、かなりの苦痛。前の病院では眠り薬使ってたもんな~。動きまくって暴れまくってレントゲン技師の先生の怒られた。私が放射線を予防するためのエプロンを付け、イガ丸を抱えるようにしてやっとの事で写真が撮れた。よかった…。

夕方、病棟内をイガ丸とうろうろと散歩をしていたら先生に会った。
「イガ丸クン。すごいねえ。すたすた歩けてるんだね。頑張ってるねえ。所で、イガ丸君の腫瘍の病理の結果が出ました。お話ししたいんだけど、お父さんもいるときの方がいいですか?」
と言われる。心臓がどきどき。手術後には、一応良性だと言われていたものの、きちんとした顕微鏡下で調べた病理の結果は1週間後だと言われていた。それが今日なのだ。まれに、診断が間違っていることもあるらしいと言われていた。でも、すぐに結果を知りたかった。結果がどうであれ、手術をしてこんなに元気になって帰ってくることができたんだ。もうどんなことでも受け入れられる覚悟はできていた。
先生は、
「じゃあ、ここで伝えるね。立ち話も何だけど。」
と笑って一言。
「腫瘍はやはり良性でしたよ。完全に膜を張ったきれいな腫瘍でした。おそらく取り残しはないと言う結果です。良かったですね。今日の朝のCTもとてもきれいでした。水もたまっていないし、出血もない。貧血もないから、本当にパーフェクトです。イガ丸君本当によく頑張りました。」
とイガ丸の頭をごしごしとなでてくれた。イガ丸は何だか照れくさそうだ。

今回手術をしたことを、イガ丸は知らない。(言葉は変化もしれないが。)もちろん私達も何も彼には話していない。最初はなぜ自分が病院に泊まらないといけないのかとずいぶんと疑問に思っていたようだが、少しづつ自分で納得したのか家に帰りたいと言わなくなった。『元気になったら、家に帰る』としきりに言っていて涙が出そうになったことも多かった。手術の後、『よく頑張ったね』と余りにも多くの人たちに誉めてもらうことが多くよくイガ丸は『ねえ、ママ。僕何を頑張ったの?』と聞かれた。答にいつも困ってしまっていた。パパと相談した結果『イガ丸はね、手術したんだよ。頭の中にばいきんまんがいて、先生があんぱ~んちでやっつけてくれたの』そう答えることにしていた。手術という意味さえ分かっていなかったと思うけど、先生が自分の頭に何かすごいことをしてくれたんだと言うことは彼なりに理解したようだ。そのせいか、先生にイガ丸は絶対的な信頼を置いていて、先生の言ったことは何でも聞いていて笑えることが多かった。例えば、先生にある日
「飴が食べたい。」
と聞きに行ったら、
「いいけど、ちゃんと食べたら歯を磨くんだぞ。じゃない虫歯になるからな。」
と言われた。
それからは、毎回ちゃんと歯磨きだ。1日に10回くらいやることもあって先生の偉大さを感じた。パパと『今度先生にお母さんの言うことはきちんと聞きなさいと言ってもらおうか。そしたら、絶対にイガ丸聞くよね』冗談で言い合っていた。

とにかくすごい元気になってきた。すごい食欲。嘔吐は2回。

夜中に点滴がつまり、抜くことに決定。明日の朝自由になって喜ぶだろうな。

○のライン2




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